介護をもっと楽にする

介護中の食事準備、時短こそがカギ!忙しい日も乗り切る調理ワザ

2024年5月7日

介護中の食事準備、困っていませんか?

  • 忙しくて買い物や調理の時間がなかなか取れない
  • 調理が苦手で、台所に立つのが億劫だ
  • 毎日の食事、栄養バランスまで考えるのは難しい

親の介護が始まると、家事の負担も増えがちです。中でも、毎日欠かせない食事の準備は特に大変だと感じる人も多いのではないでしょうか。

この記事では、介護や仕事、子育て、家事を両立しながら、食事の準備を少しでも楽にするためのヒントや時短テクニックをご紹介します。

この記事でわかること

  • 高齢者の食事準備における時短術
  • 「時にはハンバーガーも良い」と言える理由
  • 食事以外で栄養やエネルギーを補給する方法

介護と家事の両立は想像以上に大変

親の介護が必要になると、掃除や洗濯、調理といった家事のサポートも同時に求められることがよくあります。身体的な介護よりも、家事の方が大変だと感じる人も少なくありません。

身体的な介護の時短は難しい

身体的な介護と家事を分けて考えた時、前者の時短はなかなか難しいのが現状です。例えば、入浴や歩行の介助では、時間を節約する隙はほとんどありません。病院への付き添いや薬の管理も、簡単に済ませる方法は見つかりにくいでしょう。

身体的な介護においては、時間を節約するというよりも、介助の技術や道具を工夫して介護者の負担を減らしたり、親自身の安全性を高めたりすることが中心となります。

食事の準備は時短しやすい

身体的な介護とは異なり、家事には時短できるノウハウが豊富にあります。例えば、洗濯であればスピードコースを使ったり、掃除であればお掃除ロボットを活用したりすることで、時間そのものを短縮できます。

食事の準備も、いくつかの時短方法があります。献立を考える際も、余った野菜でレシピを検索すれば多様な選択肢が見つかりますし、お米などかさばるものは通販を利用するといった方法も有効です。

食事の準備を楽にする3つの方法

家族の介護を続ける上で、介護者自身の時間を確保することはとても大切です。無理なく家事の時間を短縮できる方法があれば、ぜひ活用しましょう。

ここからは、3つの時短テクニックと、高齢者の介護に役立つポイントをお伝えします。

時短1:カット野菜や冷凍野菜、乾燥野菜の活用

レタスやキャベツ、ミックス野菜など、事前にカットされた野菜はスーパーのどこでも見かけるようになりました。サラダを作るなら、ツナ缶やカニ風かまぼこと合わせれば、手軽に一品用意できます。

冷凍食品も、ジャガイモやブロッコリー、ほうれん草など、種類が豊富です。魚や肉の冷凍食品もあり、調理の時短に大いに役立ってくれるでしょう。

乾燥野菜も見逃せません。野菜を乾燥させると栄養素が濃縮され、栄養価が高まります。天日干しにすることで増える栄養素もあり、積極的に活用したい食材です。大根の葉や小松菜、ほうれん草、緑黄色野菜をミックスした商品もあり、みそ汁やスープの具、カレーなどと相性が良いです。

時短2:便利な調理道具を取り入れる

ハサミやピーラー、スライサーといった調理道具を取り入れることによって、調理は大幅に時短できます。まな板と包丁を使わないだけでも、調理のストレスはかなり軽減されるでしょう。

電気圧力鍋や圧力調理バッグ(材料と調味料を入れ、電子レンジで温めるだけでおかずが作れます)を活用すれば、「ほったらかし調理」が実現できます。

ボウルの代わりにビニール袋や食品トレーを使う方法もありますし、一皿に盛り付けるワンプレートにすれば、洗い物も減らせます

時短3:最強の時短術「冷凍弁当」

時短調理の王道とも言えるのが冷凍弁当ではないでしょうか。最近では高齢者向けの冷凍弁当も増えており、ビタミン、ミネラル、食物繊維といった栄養バランスに配慮された商品が多く出ています。

特に嬉しいのは、減塩に配慮している点です。塩分は普段から気になっていても、自分で調整するのは難しいものです。冷凍弁当は調味料を工夫して塩分を減らし、素材の味を生かして作られています。

さらに、糖尿病や腎臓病など、特定の病気に適した商品もあり、悩ましい調理から解放される大きな助けとなります。

食事の柔らかさも段階的に選ぶことができるため、歯の治療などで一時的に硬いものが食べられない時に利用するのも良いでしょう。

疲れた時や食事の準備に時間が取れない時など、冷凍庫にストックしておくと非常に便利です。味や見た目も改良されているので、普段の生活に積極的に取り入れてみましょう。

時短3:お惣菜やレトルト食品を利用する際の注意点

調理の時短として、スーパーなどでお惣菜やレトルト食品を購入することもあるでしょう。一般的にこれらの商品は味が濃く食塩や脂肪を多く含む場合があります。

揚げ物ばかりに偏らないよう、また野菜が少なくならないようにバランスを考え、塩分表示があれば確認しながら利用していくようにしましょう。

こちらの記事もチェック!

高齢者の食事はカロリーに配慮

高齢者に必要なのは、「体重を減らさないこと」です。年を取ると「食が細くなる」とよく言われるように、小食になることで必要なカロリー(エネルギー)が摂れなくなり、体が弱ってしまう(虚弱化)人は少なくありません。

栄養補助飲料も積極的に取り入れる

食事の量が減り、体重が落ちてくると、フレイルのリスクが高まります。フレイルとは、高齢者によく見られる問題で、筋力や体力が低下し、体が虚弱になる状態を指します。これにより、日常生活の動作が困難になったり、転倒や骨折のリスクが増えたりしてしまいます。

どうしても食事の量が増えない場合は、栄養補助飲料を普段の食事に加えてみてください。150mlで200kcal摂ることができる飲料も多く、味のバリエーションも豊富なので飽きずに続けやすいでしょう。

コンビニエンスストアなどでも販売されているゼリー飲料も、カロリーをしっかり摂れるものがあります。喉越しがよく、水分も同時に摂ることができるため、食欲のない夏場などにも活用できます。

時にはハンバーガーも良い選択肢

カロリーやたんぱく質が足りなくなると、全身の筋肉量が減少していきます。脚の筋力が弱まると転倒しやすくなり、喉の筋肉が落ちることで飲み込む力も弱まります。その結果、骨折や誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん:食べ物や唾液が気管や肺に入り、炎症を起こすこと)のリスクが高まってしまうこともあります。

宅配ピザや牛丼、ハンバーガーなどは、頻繁でなければ普段の生活に取り入れることをおすすめします。たまにはパーティー感覚でデリバリーを活用するのも、気分転換になって楽しいかもしれません。

まとめ

介護は身体的なことになると時間を節約することが難しいですが、介護保険サービスを活用すれば専門家に任せることもできます

家事も電化製品やちょっとした工夫次第で手間を省くことができます。特に調理は、食材選びや冷凍食品を上手に取り入れることで時短を実現できます。

活用できるものは積極的に利用し、介護者自身の負担を可能な限り軽減していきましょう。

こちらの記事もおすすめ!

-介護をもっと楽にする
-, , , ,